まんなか

こころの真ん中に届くこと、書きたい。

本とひとやすみ

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体調を崩している。これは崩す前に撮った写真で、今はコーヒーが飲めない。

 

大した病気ではない。忙しくてなにかと雑に暮らしていたら、家族の風邪がうつったのだ。久しぶりに体ががたがた震え寒気と吐気がし、全身が痛み熱が出た。午前中はしなくてはならないことをして、午後は倒れこむように寝た。

風邪を引く前にはつまらない怪我をして、指を4針縫った。もうなにやってんだか!である。

 

期日までにやり終えなくてはならないことがあり、冷や汗をかいたがなんとか間に合った。家族の協力のおかげである。ありがたい。

そして友人達からは労りの言葉をかけてもらい、こちらもありがたく身に沁みた。

 

ほっとして今、本を読んでいる。文春文庫の「壇蜜日記」。

傘をさしてしゃがんでいる女性のイラストと、壇蜜という人に惹かれて買ってみた。

とてもいい。久しぶりに日記文学の良いものを読ませてもらった。(日記文学、というジャンルがあるのだ。)

 

壇蜜さんのちょっと詩のような、歌うような、短い日記の連なりは、心をしっとりさせる。そこにはユーモアがあり、悲しみがある。自由と孤独もある。壇蜜さんが選んで記す言葉は、衒いと素直さがちょうどよく、明るいグレーの空のように美しい。人が一番綺麗に撮れるという曇りの日のような日記だ、とわたしは思った。日記の中に描かれている何もかもが、くっきりと輪郭を際立てて浮き上がってくるから。

 

怪我をしたり病気になると、休まざるを得ない。そして今までとは違うものが見えてくる。また元気になっても、元気じゃない時に見えた物事を、忘れずにいたいと思う。