まんなか

こころの真ん中に届くこと、書きたい。

きんぎょはじめました

あついですね。涼しげな記事を書こうと思ったのに長くて暑苦しい文になりました。ごめんなさい。

 

◆きんぎょはじめました

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オタマジャクシくらいしか生き物を飼っていなかったここ10年のわたしですが、ワケあって金魚を飼いはじめました。琉金と丹頂というごくポピュラーな飼いやすい種類です。

わたしは子供の頃は生き物が好きで、昆虫から始まり、金魚、ドジョウ、メダカ、セキセイインコを飼っていました。

猫はアレルギーがあり、犬は団地だったので飼えませんでした。

 

久しぶりに金魚を飼うにあたり、家族もわたしも周到に調べ、(ズボラな我が家比なのでたかがしれてますが)

飼うからにはとにかく元気で長生きしてもらいたい一心から、できる限りの準備と購入先の選定をしました。

なーんて、偉そうですが、大したことはしてません。

浄化装置付きの水槽、エアポンプを用意し、飼育水を作り、玉砂利を洗って干して入れ、3日くらい作動させました。

それから金魚熱帯魚専門店に行き、金魚を選び、お店の方にいろいろアドバイスを頂いて、餌や水草バクテリア液などを購入しました。

ホームセンターやペットショップで買ってもよかったのですが、夫がこだわりました。

でもそれが大正解!

店主の方のアドバイスは経験と金魚への愛に満ちたものでとても参考になりました。

 

あとは、水温の管理。

うちはクーラーのない場所に水槽を設置したので夏場は上がりすぎないよう監視しています。

適温は25-27度なので超えそうになったら袋に入れた保冷剤や凍らせたペットボトルを入れて下げています。(家庭で手軽に水温を下げる方法として、店主の方から教えてもらいました)

1日5-6回そうしています。

けっこう手間なのでできれば冷房の効いた部屋で飼う方が良いです。

 

店主の方に聞いてへぇ!と感心したことがあります。それは、買ってきたばかりの金魚の扱い方です。

お店ではお店での飼育水と空気をたっぷり入れた袋に金魚を入れてくれました。

家に着いたら、袋のまま水槽に金魚を40分浮かべます。袋の口は縛ったままです。

それから袋の口を開けて、水槽の水を袋の中に少しずつ足していきます。15分くらいかけてゆっくりゆっくり。

最後に、そっと袋を逆さまにして、金魚を水槽に放ちます。

 

金魚の水槽の水は週に一度取り替えますが、一度に全部取り替えてはいけません。1/3または半分取り替えるそうです。

もとの水槽の水には、水をきれいにしてくれるバクテリアがいるし、環境の急激な変化は金魚にとって良くないからです。

サー綺麗にするぞ!と水槽をピカピカにし、水を全部取り替えてしまう。これが一番良くないです。とおっしゃっていました。

 

恥ずかしながら、全く知りませんでした。

水は新しいものに取り替えたら金魚も快適だろうとばかり思っていたのです。

わたしが思うよりずっと、繊細な生き物でした。

水槽が金魚にとっての世界で、水は金魚にとっては空気なのだから、それらがいきなり変わってしまったらそりゃあ具合が悪くもなるでしょう。

 

養老孟司先生の「動物は感覚で生きている」というお話を思い出しました。

そこから敷衍して、わたしはこう思うのです。

人間は環境が変わっても理屈で調整をつけて対応したり順応したりできる。

つまり自分自身に、前と変わらない、ここでもやっていける、とか、ここは前よりももっといいところだ、と思い込ませることができる。

しかし、動物は感覚で生きているので環境が変われば全てが違うととらえる。そして順応できずに病気になったり、最悪は死に至る。

だから環境破壊は深刻なのです。

そのことが、金魚を通じて、すとんと腑に落ちました。

 

たった二匹の小さな生き物ですが、命を預かるのはそれなりに神経を使うと同時に愛おしいです。夜寝る前はおやすみをいい、朝はちゃんと元気でいるかな?と見に行きます。

水温チェックして餌やりをし、元気な食べっぷりに満足します。

金魚たちは追っかけっこをしたり、餌を探したり、水槽の中でいろんなことをしています。

見ていると飽きません。

家事や仕事やいろんなことで時間はぱたぱたと過ぎていきますが、水槽に目をやると、気持ちがなごんですうっと静まります。

 

ペットは家族、といいますが、その通りだなと思います。

子供の頃の気持ちを、少し思い出しました。

それは懐かしい自分自身との再会でした。

歳をとると衰えたりがっかりしたりしょんぼりすることもあるし、子供の頃はそれはそれで苦しいこともあったけれど、今やっと、おとなのわたしとこどものわたしが一緒に手をつないで、生きているような気がします。